“慢性的な腰痛や肩こりなどは、筋肉が硬くなり血行が悪化することが原因です。
ですから、筋肉をほぐすようなストレッチや運動が大切ですが、痛みがある時は、身体を
動かすことはなかなか難しいかもしれません。

人間には、痛みを緩和するシステムがあります。
痛みを感じると、脳幹からノルアドレナリンやセロトニンが分泌され痛みを緩和します。
このシステムがきちんと働くことも、慢性痛を改善するためには大切ですが、睡眠不足
や喫煙、過剰なストレス、肥満などがあると機能が低下する可能性があります。
不規則な生活習慣は改善しましょう。

また、ランニングをすると、もっとも鎮痛効果の高い内因性オピオイドという物質が分泌
することが分っています。
ジョギングなどをおこなうのも良いでしょう。

脳から痛みを緩和する物質を分泌するのとは、逆に、脳へ痛みの情報をいくことを阻止
する「ゲートコントロール」という痛みを抑制するシステムがあります。

末梢から脊髄には、細い神経と太い神経がつながっています。
細い神経は、突き刺すような激しい痛みを素早く伝え、太い神経は、鈍い痛みや振動や
圧力などをゆっくりと伝えます。
ゲートコントロールは、この太い神経を優先することで痛みを緩和させる仕組みです。

ゲートコントロールを活性化させることはできませんが、ゲートコントロールのように、
痛みのあるところから離れた箇所を刺激して、痛みを緩和させる低周波療法なども
あります。

慢性痛のある箇所には、「トリガーポイント」と呼ばれるシコリがあります。
トリガーポイントがあると、実際の箇所とは異なるところに痛みが生じたりして、痛みの
原因となる箇所を見つけにくくなることがあります。

これを改善するには、マッサージやストレッチが効果的です。
また、温熱療法なども血行が改善されるので、慢性痛に悩まれている方にはおススメです。

慢性痛対策で薬を飲んでいる人もいますが、薬物療法は、一時的な鎮痛効果です。
筋肉を和らげたり、血行を改善するような根本的な方法とは異なりますので、薬だけに
頼るのは危険です。

慢性的な腰痛があると歩く姿勢も手がだらんと下がりうつむきになります。
この姿勢がさらに腰痛を悪化させるのです。
腰に負担のない歩き方は、状態をまっすぐにして腕をしっかりとふることです。
足は、踵から着地するようにしましょう。

これは、膝の痛みがある人が階段を上る姿勢も同じです。
膝が痛い人は、うつむいた姿勢で階段を上りますが、この姿勢は太腿も使うので、結果
太腿がパンパンになってしまいます。
階段を上る時も、上体をまっすぐにしてお尻を締めながら1段ずつ真上にのるような
イメージで上がります。
こうすると膝の負担が軽減されます。

階段から下りる時は、身体をななめ45度に向けて下りると、膝と太腿の負担が少なく
なります。

膝痛に悩んでいる方は、是非お試し下さい。

腰痛があると日常生活の動作もぎこちなくなります。
椅子から立ち上がるときにも痛みが生じ、下を向いておそるおそる立ち上がるような恰好
になります。

痛みを軽減するためには、両手を太腿に置き、天井を見ながら両手で太腿を押し付ける
ようにして立ち上がりましょう。
痛みが少ないのが感じられるはずです。

慢性の腰痛の人は、ズボンや靴下を履くのも大変です。
このような場合は、壁にお尻をつけた状態でかがむと、壁が支点になるので、腰に負担を
かけずに履くことができます。

痛みがあると、どうしても行動が控えめになります。
薬やシップなどに頼ってしまう人も少なくないでしょう。
しかし、身体を動かすことが、腰痛や肩こりなどの改善には不可欠です。
痛みの仕組みを理解して、根本的な改善のために効果的な習慣を身につけて下さい。”