“骨のゆがみを改善するというと、カイロプラクティックのように、身体をボキボキ矯正
するようにイメージするかもしれません。

直接骨のゆがみを矯正しなくても、ねこ背を改善することはできます。
それは、筋肉です。

骨のゆがみは、筋肉の働きと密接な関係があります。

例えば、背骨と両脚をつないでる腸腰筋(ちょうようきん)は、足を引き上げたり、
背中のカーブを保ち、骨盤を安定さえる働きがあります。
お尻にある大きな筋肉の大臀筋(だいでんきん)は、股関節を伸ばす時に働き、
脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)は、背骨を支えています。

これらの筋肉は、互いに協力し合っています。
例えば、足を引き上げる時は、腸腰筋が縮むと同時に、大臀筋が伸びます。
逆に、足を伸ばす時は、腸腰筋が伸びて、大臀筋が縮みます。

体を動かすのには、縮む筋肉と伸びる筋肉が協力しなければなりません。
ひとつの筋肉が伸び縮みするのではなく、いくつかの筋肉が協力して動かしているのです。

このバランスが悪くなると、姿勢にも悪影響を及ぼします。

また、お腹を腹巻のように覆っている腹横筋(ふくおうきん)。
首から腰までの椎骨をつないでいる多裂筋(たれつきん)。
骨盤の底にある筋肉群の骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)。
これらの筋肉は、ねこ背を改善するのに、もっとも重要な筋肉です。

これらの筋肉が集まった場所が、「丹田(たんでん)」です。
丹田という言葉は、耳にしたことがあるでしょう。

丹田を意識して呼吸する方法を、「丹田呼吸」と呼ばれます。
丹田呼吸は、深くて正しい呼吸ができ、血行も改善します。
血行が良くなれば、細胞が活性化され、内臓や筋肉の機能が向上します。

ねこ背の人は、肩が前に出て、常に胸の筋肉が縮んでいる状態なので、どうしても
呼吸が浅くなってしまいます。
これを改善するためにも、丹田呼吸は大切です。

丹田呼吸は、椅子に正しい姿勢で座ります。
正しい座り方は、別の機会にお話しますが、座ったら、おへそから下5センチのところに
両手をあてます。

口から、ここ以上吐けないというところまで思いっきり息を吐きます。
苦しくなったら、鼻から息を吸い込みます。

この呼吸法は、ねこ背の改善だけなく、健康づくりにも効果的なものです。
マスターすれば、椅子に座らなくても、立った状態でも可能になります。

丹田呼吸は、お腹の中の筋肉(インナーマッスル)を鍛える効果もあります。
正しい姿勢をつくるためにも、是非習慣化して下さい。”