痛みと脳の関係

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“加齢とともに多くなるのが、腰痛や肩こりによる痛み。
また、理由の分らない慢性的な痛みに悩まされている人も少なくありません。

痛みが長く続くと、気持ちが落ち込んで、さらに痛みが悪化するという悪循環を引き起
こす場合が多くみられます。

「1日中痛くてたまらない」という人に、「カラオケで歌っている時も痛いですか?」と
質問すると、「その時は、あまり痛さを感じないね」という答えが返ってきます。

慢性的な痛みは、気分次第で変わると言えるのです。

こういうと、なんだか精神論のように誤解されると困るので、まず、痛みと脳の関係に
ついてお話します。

私たちの脳は、3つ層から成り立っています。
一番外側が、大脳皮質(だいのうひしつ)で、知覚や運動、思考をコントロールします。
中の層が、大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)。
食欲や性欲、怒りや不安など本能や感情に反応します。

痛みを感じて、「嫌だな」と感じるのも、この脳の働きです。
この部分が働かなければ、痛みに対する嫌悪感や不安感も生まれてきません。

一番奥にある層が、脳幹(のうかん)です。
脳幹は、呼吸や睡眠、体温調整など、無意識で働くものをコントロールします。
心臓や胃腸など内臓の働きにも関係し、自然治癒力も脳幹の働き具合によるとも言われて
います。
痛みに関しては、脳幹は関与していません。

本来、痛みは、何かにぶつけたり、刺されたり、炎症をおこしたりした時に感じるもの
です。
身体の危機を知らせる「警報機」のような働きです。

ところが、直接的な危険がないのに警報機がなる場合があります。
これが、「慢性痛」です。

一般的な慢性痛は、「侵害受容性疼痛(しんがいじゅようせいとうつう)」と呼ばれる
ものが原因で痛みを引き起こします。

痛みは、筋肉や骨、皮膚や内臓にあるセンサーや神経に、物理的な力や熱の刺激、体内
でつくられる化学物質による刺激が加わると生じます。

慢性痛の場合は、炎症を引き起こす化学物質が患部に長く留まります。
すると、センサーや神経が過敏になり、いままで痛みを感じなかった箇所でも、ちょっと
した刺激で痛みを感じるようになるのです。

慢性的な腰痛や肩こりなどの痛みも、この化学物質が蓄積することで発生します。

筋肉が硬くなると血管や神経が圧迫されて血液の流れが悪くなります。
すると、酸素が欠乏し、栄養障害がおこり、乳酸が蓄積します。
乳酸が溜まると、血液が酸性になり、細胞内で痛みを発生させる化学物質が作られます。

この化学物質が、ずっと留まっている状態が、慢性痛なのです。

人の筋肉は、ポンプのような働きで、常に新しい血液を運び込むようになっていますが、
慢性痛の人は、痛いから筋肉を動かすことを嫌ってしまいます。
すると、血流は改善されず、いつまでも痛みを生み出す化学物質が留まってします。
ですから、痛くても筋肉を柔らかくする運動は大切なことなのです。”

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